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長年私を助けてくれた父が、この3月に他界致しました。3年間ほど寝たきりで要介護の状態でしたが、瘦せ細りながらも安心した穏やかな表情で目を閉じました。思い返せば、両親の初めての子どもと言うことで、溺愛され可愛がられて育てられた私です。よく弟たちからも「兄ちゃんは、いつも自分勝手で人のことを考えない」そう苦言を嗜まれる毎日でした。地域とか家族のことを申せば、よく親から許された子どもだ。そう影口を叩かれてもいます。本当に酷い半生でした。お金のこと、女性とのこと、働くことへの気持ちの持ち様、それに生涯勉強する強い熱意を持つべきこと。そのいずれもが、中途半端で怠け心の体たらくです。

家族のことは、私ももっと強く厚い愛情で庇い支えるべきものであると考えています。ところが、心の余裕が持てると、つい自分優先の生きる癖が表に出ます。厳しいことや嫌なことを人から言われるのに慣れているので、たいして苦にしていません。どうせやり返せばいいと、卑怯なことをやる人間は軽蔑してきました。でも、よくよく考えると、彼らはそういう風にしか考えられない、生きられられないんだ、と思うようになりました。ひとえに温厚で賢い両親のお陰で今日まで生きてこれました。今回の父の死と、老いた身の不自由な母の生活のために、精神誠意まごころの生き様を貫きたいものです。いや、必ず貫きます。
​                                                 令和6年9月9日 野崎 秀夫
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